随筆 9

本気で想う……

どうしてニンゲンなんかを信用するの?

どうして私を信用するの?

地球上の生命の中で、ニンゲンほど馬鹿な動物はいない。

と私は子供の頃から思っている。

それは、もちろん自分も含めてのことで、自己否定者よりもよほど私のほうが自己否定感は強烈だ。

時々、自分を素晴らしいと思い込んでいるニンゲンと出会ったりすると、「凄いなあ」と感心する。私には絶対そうは思えないから。

でも、それはそれでとても幸福だと思う。

他生命とのなかで、ニンゲン優位論を唱えたり、ニンゲン支配論を唱えられる人は、とても幸福だと思う。

 

私はコニーサン達が、あんなに私を信頼して愛してくれていることに驚いた。

君らを閉じ込めてるのはニンゲンだよ?

金のためにたくさん産ませて店で売られてたんだよ?

それがニンゲンという動物なんだよ?

君らの自由を奪ったんだよ?

って。

外を散歩する、キレイにカットされた毛並みの犬を見ても、昔からそう思っていた。

今もまだ6匹のハムスター達と共に生活しているけれど、私に顔を撫でてもらいたくてケージから鼻をつきだしてくるサファイアや

私の手のひらから、餌を食べたがるミルキー

誰にもなつかないのに、私にだけ甘えてくるグレイ

おかしいぞ。おかしいぞ。君らみんなおかしいぞ!って叫びたくなる。

ウータンは死ぬ間際12時間も私から離れなかった。

コニーサンも死ぬ間際、一晩中私の手の中で耐えて、涙を見せた。

 

動物だけじゃない。

私を信用する人々に対しても、私を好きだと言ってくれる人々に対しても、驚きしかないというのが本音なのだ。

ニンゲンは傲慢だし、欲が深いし、地球に酷いこともしている。自分の故郷である地球に。

私は先進国の都会に生まれて、そのような生活をずっと送ってきた。

勉強ができるのも、こうして文が書けるのも、私達の代わりに生きるためのものを生産してくれている人々や、命を無理矢理提供させられる生物たちがいるおかげだ。

とても不自然な生活をしているのが自分だと思っている。

 

小学生の頃、ルーツを観て

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ニンゲンがニンゲンを差別することに嫌悪感を持った。同じく、生命が生命を差別することに嫌悪感をもっている。

 

だから、ハムスターをケージに閉じ込めるような私に、そのハムスターが愛を見せるなんて考えられないのだ。

何もかもが驚きに満ちていて、私を愛してくれるすべての存在に、命を提供してくれるすべての生命に、懺悔と感謝をせずにはいられない。

 

だからこそ、出会いは幸せのためでなくてはいけない。

誰かを不幸にするなら、出会ってはいけない。

そう考えてきた。

 

それでも、どこかで私という存在と出会ったことを良しとしていない人もいるだろう。

そういう人とは二度と関わらない方がいいと想っている。

私の見えない世界で生きていてほしい。

 

昔からスタンスは変わらない。

心の扉は全開にしてある。入るも自由、出るのも自由。

それでも私の扉のなかに、好んでいてくれる奇跡的な存在に、ありがとう。

 

こうして、ここに辿り着いて、私の文章を読んでくれたあなたにも、ありがとう。

 

 

 

 

 

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