8月になりました。
葉月というのは旧暦の8月のことで、新暦による現在の8月は文月にあたります。
旧暦と月との関係は深く、太陽暦に改暦される明治6年までは、旧暦に合わせて日本の伝統行事がおこなわれていました。
旧暦についてはこちら⇒天保歴
改暦当時、布告の翌月の12月がたった2日で終わり、即新年の元日になったため人々に混乱が生じたそうです。
師走になったと思ったら翌日が大晦日、あけて元旦ともなると、お正月の準備は大変だったでしょうね。
旧暦に合わせるとお盆はどうなるのでしょうか?
現代の私たちにとっての旧暦は計算しづらいもののようです。
旧暦
新月を各月の1日とし、次の新月の日がやってくるとそれを次の月の1日としました。新月から新月までは平均して約29.5日の間隔で、12ヶ月間では約29.5日×12ヶ月=約354日であり、太陽暦の1年より約11日短いため、そのままではだんだんと季節とずれていってしまいます。そこで太陰太陽暦では、暦と季節のずれが大きくなってきて、ひと月分に近くなると、閏(うるう)月というものを入れて、ずれを修正しました。例えば、3月の次に閏月が入るとその月は「閏3月」と呼ばれ、その年は13ヶ月間あるということになります。閏月は平均すると19年に7回ぐらいの割合で入ります。
参照;旧暦とは?
旧暦の文月は他に七夕を指す「七夕月」「蘭月」と呼ばれたりします。暦の上では秋になり「初秋」というのもこの月を指します。
お盆
初秋の満月の日に、先祖の霊を迎え祀る風習。旧暦の7月15日頃なので、ひと月遅れの8月15日に行うところが殆どとなっています。厳密にいうと毎年ずれが生じるのです。
旧暦の7月13日、苧殻を焚いた煙に導かれ、盆灯篭の光を頼りに祖霊が戻ってくると考えられることから、精霊棚には「苧殻の脚をつけた胡瓜の馬」と「茄子の牛」を内向きに並べます。馬に乗り牛に荷物を背負わせて帰ってくると考えられているそうです。
お盆の間は精霊棚に毎日お参りをして、15日頃には玄関に送り火を焚いて祖霊を送り出します。胡瓜の馬と茄子の牛はこのときは外向きに並べます。満月に照らされて祖霊は再び天へと帰っていくと言われています。
旧暦カレンダーはこちらから⇒六曜・月齢・旧暦カレンダー
お中元
お盆の頃に親やお世話になった目上に人に対して贈り物をする風習です。人間の罪や穢れを祓う贖罪の日でもあるそうです。素麺はよく贈答に使われますが、素麺は天の川にも見立てられ七夕の供物としても欠かせないものだったそうです。
参照:おりおりに和歴のある暮らし(角川書店)
心をこめて先祖供養をする、心をこめてお中元を贈る、この「心をこめる」ということと、知識は切ってもきれないものがあるように思います。
今年は心をこめてお盆の行事に向き合ってみませんか?
今日もみなさんありがとう。
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