環境適応能力は高いと自分では思っている。
私は単なるニンゲンで地球人であるから、どこに行っても生きていけるはず。
そんな思いで、幼少期から憧れたアフリカに初めて降り立った。
息子が住んでいるので、ここぞとばかりに独りでやってきたのだ。
空港についた。飛行機を降りてすぐに出口。
思っていたより平和的な小さな空港……
出口には、タクシーの運転手が10人くらい並んでお迎え。
私はその一人に近づいていき、おもむろに行き先を告げた。
そうしたらそこまでの代金は50ドルと言われた!?
そんなに遠くないでしょ……
「ここから15分の距離でしょ?直進して右折したら15キロくらいに街があるでしょ?」
と英語で話し、具体的に知ってるぞーってアピールをすると金額は20000シリング(約1200円)に下がった。
地元の値段かどうかはわからないけど、かなり下げてくれたから
「Okey.Let’s go!」
と言ってタクシーに乗り込んだ。
さあ出発。
軍隊アリ
初日の晩はとても痛い目に遭った。
なんと、軍隊ありに襲われたのだ。
着いてすぐに大量の洗濯物を手洗いして、庭に干してあった。
夕方になり急に雨が降り出してきたので、取り込むため急いで庭に出た。
サンダルがあったので息子に一応きいたのだ。
「素足でサンダルはいて出ても大丈夫?」
真っ暗な広い庭で、両手いっぱいに抱えていく。
するといきなり何かが足に刺さった。
「痛っ!」
両足、そして、次にふくらはぎ・・・・洗濯物を抱えたまま放すこともできず、でもかなりダッシュでピンチを外した。
それなのにあっという間に痛みはおなかの辺りまで来た。歩いて部屋に戻る間も、どんどん痛さが上に来る。
何とか耐えて、洗濯物を抱えて部屋に戻った。
「いたたたた!」
なにに刺されたのかわからなかったが、下から上がってきたので、生き物だということは確実だ。
即その場で裸になってみると、首の辺りまで来ていたそれは、なんと軍隊蟻だった。
小さいのは注射針程度の痛さで、大きいのは木の棘を刺しているようなかなりの痛さ。
息子に
「これ、毒あるの?」
と訊くと毒はないというので、手で捕まえて外して箒で掃き出した。
刺されたところはとりあえず放置。
痛みは30分程でひいてきたから大したことはなかったけれど、普通の人ならかなり驚くだろうと思う。
ココで生活するうちに、軍隊蟻たちは雨になると出てくるのだとわかった。
踏まないように気をつけていればいいのに、暗くて何も見えなくて、彼らが雨の中を大移動しているところを踏みつけてしまったようだ。
避けていればそんなに怖くはない。
放置していても腫れたりもしなかった。
良い経験になった(笑)
ごみ問題
ここはごみ収集がない。
なので、自分たちでゴミ処理をしなくてはならない。
今日はスーパーのごみ袋を3つ分くらい燃やすのに二時間余りを要した。
消防車なんてないから、燃え広がって火事にならないように付きっ切りで見ていないと、隣のバブに迷惑をかけてしまう。
先進国はペットボトルを安易に途上国に入れ、売りっぱなし。処理システムはどうでも良さそう。
そうして世界にプラスティックごみの問題が浮上する。
土に還るものが一番いい。
先読みくらいしてほしいものだな、ニンゲンたち。
空港での出会い
乗り継ぎで数時間滞在したエチオピアで私に声をかけてきた人がいた。
チャドで人道支援してる女性だった。
3年働いてるらしい。
女の子の誘拐や貧困の支援、車で移動しないと襲われるからタンザニアよりもずっと危険なのだと話していた。
顔がとても綺麗だったのが印象的。化粧もしてないのにとても澄んでいる。
命の保証はできない環境にいて、私には想像もできない現場を見て来ただろうのに、化粧や外見ばかりこだわる女性たちよりずっと美しかった。
あんな風に仕事をしていたら、価値観が合わなくなって、日本には帰れなくなっていくのだろう……
そんな風に感じながら、飛行機に乗る彼女に手を振った。
素敵な出逢い、一期一会。
海外では「一期一会」という言葉の意味をいつも考えさせられる。
二度と会うこともない相手に
「またね」
と笑顔で手を振ることは奇跡的で素晴らしいことなのだ。
さて、何が起きるかワクワクだ。ここに自分は住めるのかどうか試してみたい。
とりあえずマラリアや感染症予防のため、精油・スパイス・ニンニク・筋トレは欠かないようにしよう。
なんたって予防接種もなにもしていないし、薬一つ持参していないから(笑)
自分の自然治癒力を試し、新しい菌類を取り込む絶好のチャンス。
これでまたきっと私の身体は強くなる。
免疫力を高める極意だね。
(良い子の皆さんはマネしないでくださいね)
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