今が例え幸せだとしても、誰にだって忘れられない人はいるのかもしれません。
人によっては、失恋した相手とか、別れた相手とか、死んでしまった人とか……
様々な出逢いがあったとは思うのですが、記憶とは嬉しくもあり哀しくもありますね。
記憶は匂いとセットになっていたり、歌とセットになっていたり、季節とセットになっていたり、時には風とセットになっていたりして……
思い出すつもりもなくても、過去の瞬間は何かから想起されるものです。
そういう時の表情は、現実と過去が交錯し、目の前に誰がいても遠くを見つめているようです。
まるで氷の世界で瞬時に固まってしまったように切り取られた時間が、いま瞬間にとけて、ここにあったかのような錯覚に陥るほどリアルに現れます。
それは記憶のなせる技。
時は流れ、はるか彼方に行ったとしても、煌めく思い出というものは美しいものなのです。
晩夏の風が運んでくるもの。
窓辺と静寂と掌でしょうか……
今日も皆さんありがとう。
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