随筆 42

人の潜在意識はその言葉に表れている。

たとえばそれが

何度でも同じことを言っていたとしても、ときに自分でも気づかないまま本心と真逆のこともある。

そのくらいニンゲンというのは、自分で自分のことが視えないものなのだと思う。

出会った人と瞬間瞬間きちんと向き合って生きていると、その共通点が頭のなかにデータ化されていく。

人は自分で考えてその言動、その行動をしているように勘違いしているが、ある種のパターンが見えていて、自分もそのパターンに当てはまっている。生物ってうまくできていると感心する。

ハムスターが教えなくても皆回し車を走るように、ニンゲンも教えなくても同じようなことをする。

そうやって本質や潜在意識を見ながら人の話を聴いていると、自分のことさえも幽体離脱して遠くから眺めているような、客観的な分析をすることができるようになる。

もちろんそれでも自己で操作できない細胞の代謝や腸内フローラの働き、マクロファージの行動などもあって、生物として自分をすべて理解することは不可能ともいえるけれど。

自分がなぜこの言葉を口にしているのか。自分がなぜそれに抵抗しているのか。本当は自分が何を視ているのか。

言葉を放ったときには正直に思ったことを話しているつもりでも、

「あれ?もしかしたら自分の潜在的な欲求はこれなのか?」

ってまったく逆の欲求に気づいたりすることがある。

行動を振り返ると、そこから辿り着く潜在的な欲求を自覚できたりもする。

こうして常に他者や自分の潜在意識に注力しながら生きていると、嘘はつけなくなる。

自分の何かをごまかすための嘘は視ていて辛い。

自分に対する嘘は確実に幸福とは縁がなくなる行為である。

せっかく今生きているからこそ、心が喜ぶ選択をし続けたいものだ。

 

今日も皆さんありがとう。

 

Pocket

0 comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です