随筆 113

視野は基本、立体的に無限大。

平面の15度しかない人と話すにはものすごい労力。

でも自己正当化論を唱えて他者を攻撃するのは大抵後者。

自分が馬鹿だと気づかない人が本当の白痴。

ハムスターはケージに入れられて生きて死ぬけど、たとえブリーダーに雑多に産まされて箱から出てきても、自分たちが『ニンゲン』に閉じ込められていることを知っている。

どの子も野生に放ちはしなかったけど、計17匹をみていて、閉じ込められていることを当たり前だとか正解だと思っている個体はいなかったように見える。

だけど人間は生まれた時から誰かの『創った』システムの中にあって、それをすべてだと当然のように思い込んでいる。

せっかく義務教育で歴史を習い(嘘だとしても)先住民の生活をテレビで観たり、実際に他国に出向いたりして文化の違いさえ知っているのに。

ケージの中がすべてなのだ。

つまり人間より事実を知っていたハムスターの方が賢い。

敬意は愛につながる。

 

地球は何も手を加えなくても循環する仕組みを作っている。

それは人間の体の中で起こることと同じ。

皮膚は剥がれ落ち擦り傷は治る。

時に一部が死んで失うこともあるけど、腸内細菌や皮膚常在菌ウイルスともなんとか均衡を保ち生きる。

その素晴らしいシステム以上のシステムを人間には決して創ることはできないだろう。

 

だからその神秘性に感謝と畏敬の念がわく。

 

下半身不随になった息子が歩いた理由を誰も説明できないはず。

執刀医との出会いには感謝している。それだけの腕のある人が当直でいた偶然は、不幸中の幸いだった。

あとは私の仕事だった。そして息子本人の。

 

ここから世界は二極化するだろう。

支配、妄信、依存、搾取の世界と 創造の世界。

 

私は創造の世界に生きて死ぬ。

 

でもリアルを視る力を失ってはいけない。

徹底的にリアルを視た先に、そうでない創造性がみえてくるから。

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