誰かが助けてくれる

誰もが悩みを持つものかもしれません、

人生において悲しみや傷みは避けては通れません。

でもそのような時、こう思う人が多いように感じます。

誰かが助けてくれる

だからその誰かを待ってしまうのです。

そして誰も助けてくれないと落ち込みます。

もちろん、自分の身代わりになって命を落としてくれた場合などは

助けてもらったと言える例外的なことなのかもしれません。

しかし、ほぼすべてのことは

あなた自身が選択しないと何も変わりません。

 

先日ある不登校の高校生と会いました。

初めて話すその高校生に

「誰も助けてくれないし、そもそも助けることはできない」

と私は言い放ちました。

 

不登校が悪いというわけではなく、その高校生が『なぜ学校に行かなくなったのか』という理由を整理することが大切だと思いました。

本人も整理できていませんでした。

「親や先生のアドバイスはみな同じで、分かってはいるのだけど何か納得できない」

と言っていました。

話をすると、本人が劣等感を持っていることがわかりました。それは大人が優劣をつけているからそう考えてしまうのではないかと話しました。

そして目先のことしか見えていないことがわかりました。だからその先に考えられることと、つまり本人の願望をかなえるまでの道程と今の進み具合が一致しているかどうかを確認しました。

別の学校や職場など場所を変えたから解決することではないと本人は気づきました。場所を変えて解決することと、そうでないことの違いなどを一緒に考えました。

親に言えない気持ちはどこからきているのか。

先生を信用できないのはなぜなのか。

悩みを持つ人に共通していることがあると思っています。

まず初めに相手をそのまま受容するということが大切です。

それができない人に対して、悩んでいる人が本当の気持ちを語ることはなかなかできないと思うのです。

つぎに道筋の入り口から出口まで語ることが出来るかどうかです。いくつもの道筋です。

コピー&ペーストでどこかで聞いたセリフのように、わかったような出口だけ言われても道筋が見えないのです。

それが納得できない気持ちや違和感という言葉に置き換えられます。

 

たとえば

「学校に行かないと困るよ」

「正社員でないと困るよ」

「お金がないと生きていけないよ」

「離婚したら大変だよ」

「子どもが非行に走るよ」

などなど。

 

大多数の人が口にするこの言葉を、入り口も道程も示さずに言われたところで、感じる気持ちはこうです。

「皆が言うから多分合っているのだろうけど……う~ん、本当かなぁ?」

納得ではなく妥協ですね。

 

道筋を辿るということは、例えるなら迷路を上から見ているような風景です。

あなたはどこで迷っていて、その道にいけば何があるから行き止まりになるのか。

こっちの道に行けば短期的には問題ないけど、長期的には戻らないといけなくなることも考えられます。

入り口はそもそもどこだったのか。目的ですね。

そして本人が希望する道の出口はどこなのか。達成すべき目標ですね。

究極は明日死ぬかもしれないことも伝えます。

正誤や優劣は抜きにして、考えられる事象だけをたんたんと並べます。

そうすれば整理できるのです

自分がいまどこにいるのかを。

ここまで話すと大抵の人は気づきます。

確かに誰も自分を助けることはできないということや、自分で決めなければならないことを。

 

結果的にそれが大多数のアドバイスに沿う選択であったとしても、自分で決めて腑に落として進むそれと、妥協でなんとなく進むそれでは、日々の命の時間の使い方と覚悟が全く違ってきます。

これは不登校だけでなく、仕事においても、結婚生活においても、この国のシステムに則って生きていくことにおいてもすべて同じなのです。

度胸が据わっていると言われる人や、責任感のとても強い人などは、こういう事象を腑に落としてから進んでいる可能性が高いと思われます。

なんとなくで入学した高校や大学をやめてしまう人

なんとなくで始めた仕事をやめてしまう人

などは、そもそも発端が自分の考えではなく、他者の価値基準で選択してしまっていたのかもしれません。

同じ辞めるということでも

目標に到達したからやめる

新しいステージに進むためにやめる

などという自分の人生に納得しながらのポジティブなものと、自分で選択しておいて責任を他者に転嫁して逃げるのとは少し違っています。

 

 

自分の命をどう使うかは自分で決めている

自分が誰かを助けることなんて出来ない

 

ということくらいは自覚して生きたいものです。

 

やはり自分の人生は自分で責任をとらないと仕方ないのです。

 

今日も皆さんありがとう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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