毎日8匹の彼らと過ごしていると、それぞれの性格が違うことに気づきます。
広義では同じですが、狭義では個体差があるという感じです。ニンゲンも同じですね。
彼らといると、私の育児スタイルがそこに表れていることに気づくのです。
大切にしていることを挙げてみます。
強制しない
昨年初めて彼らと出逢った時から気を付けていること。それが15匹になっても同じでした。
自分のケージから出たいときはなるべく出してあげます。喧嘩して血を見るので、出たい子はそれぞれ順番に出してあげなくてはいけません。彼らは朝と夕方に部屋中を走りたがるので、かなりの時間を要します。
でも彼らを玩具扱いもしたくなければ、奴隷扱いもしたくないのです。
我が子たちには『自分で考える』ことを重視して育てたので、ハムスターのベイビーズといえど同じ育て方になるんだなと感じます。
後ベイビーズのミルキー
説明して納得させる
わからないかもしれないけど、何故こうしなければいけないのかをきちんと説明して、気持ちを伝えるようにしています。
子どもたちの『なぜ?』という問いに、毎回きちんと納得できるように説明してきました。学校や職場の
「決まりだから」
「ルールなので」
という、理由が分からない答え方を私はしません。ですから、子どもたちは、同時に自分の行動の裏付けを説明できるようにもなりました。
なにか新しい気づきを得て、それまでのことが間違いだったと思った時は、子ども達全員に謝りました。
親だからといって自分を正しいだとか完全だと思い込んだり装ったりすることはありません。ハムスターズにもです。嘘はつきません。
コニーサン
危険なことは叱る
危ない場所はこちらが注意し、電気コードなどをかじろうとしたら叱ります。
叱ったときにビクッとなって行動をやめて走り去るところは、子どもたちが小さいころと全く同じで面白いですね。
子どもたちが小さい頃、道路に飛び出したときや大ケガをするような可能性があるとき、また他者に迷惑をかけるときなどは迷わず殴ってました(笑)
ハムスターは小さすぎて殴ったら死んじゃうから大声で怒鳴ってます。(笑)
後ベイビーズのモチ
優先順位は身体
食べるものには気を付けます。バランスよく食べさせることは私の責任で、13匹を出産したココが一気に栄養を取られて死んでしまったことは、私の食事の与え方が充分ではなかったのではないかと深く反省しています。
彼女が命にかえて産んだ子たちをしっかりと守ってあげることが責務だと思い、食べ残しや何を好んで食べているかを毎日個別にチェックしています。また、無理に与えるのではなく、様ざまな物の中から彼らが欲しているものを見つけるように選択肢を多くしています。自分が必要なモノが何かを彼ら自身が一番わかっているはずなので、私はその判断と手助けをするにすぎません。
彼らもストレスは表情に出ます。なので精神的なケアは怠らないようにしています。
精神のバランスを崩すと、子どもたちも体や表情にあらわれました。子どもの状態は独立するまでは親の責任。
長男が川崎病だったこともあり、幼稚園児の段階で栄養素と食べ物のことを教え、なぜそれを摂らないといけないのかを説明しました。三人とも離乳食の頃から好き嫌いがないようバランスよく手作りのモノを食べさせ、味覚を退化させないよう努力しました。彼らに偏食はありません。
別居していた息子たちが夕食もとらずに塾に通っているとき、塾に行ったことのない私は
「塾をやめればいい」
とよく言ったものです。勉強なんて自分でやろうと思えばいつだって出来るはずなのです。それでも通いなさいと言われるなら、夕方におにぎりだけでも胃にいれていきなさいとアドバイスして、息子たちは自分で作って食べてから22時まで塾に通っていました。そして土日は勉強はするなと口うるさく言いました。勉強と遊びのバランスが大切だと考えていたからです。
身体が資本です。それ以上のものはありません。塾の方が大事だとは私は今も全く思いません。食事も満足にとれないのならやめるべきだと思っています。
ハムスターズもシード類を中心に、ベランダで育てている花や小松菜、豆腐、ヨーグルト、虫、鶏のささみ、手作りのパン、弱っているときはノニを飲ませたりして、色々摂取させています。
親が背中を見せることでしか子どもには伝わりません。自分が継続することが大切で、加工品や添加物はなるたけ避けてきました。彼らには小学生高学年くらいから料理を教えたので、出汁も一から作るのは当たり前。パンも焼きますし、化粧水やクリーム、ヘアワックスまで自分たちで作っているようです。
だから息子たちが一人暮らしをしていようとも、アフリカの村にいようとも、身体を守ることにおいては何ら心配はしていません。
娘も10歳ごろから家事が一通りできるようになりました。親がいつ死んでも困らないようにしておくことが子育ての基本だと思います。
可愛い子には旅をさせる
私が彼らに教えたいのは生きる力でした。
ハムスターズにおいても過保護にならないよう、ココが半身麻痺になったときもリハビリをさせました。自力で動こうとするので最後まで床を歩かせました。
彼らはとても自立していて強いので、私がどうすればココが動けるかばかり考えていました。
だから息子の事故の時も泣いて同情したりするのは無用だと思って看護師さんたちに驚かれたというわけです(笑)
コニーサンがモチに襲われて瀕死の時も、化膿しないようエッセンシャルオイルで消毒と抗菌を行ったものの、彼がじっと痛みに耐えている姿を何日も見守りました。本来彼らは野生ではそうして回復していくはずなので、植物の力と彼ら自身の自然治癒力にかけてみました。
人工的なケージに挟まって手足がちぎれたり、人間が何か原因になったりした場合は獣医師も必要かと思いますが、コニーサンにレントゲンや薬剤は必要とは思えなかったし、何より受けるストレスの方が大きいと判断したので病院には連れていきませんでした。
一人で座って食べるココ;亡くなる3日前
子どもたちが悩んでいる顔を見ても、暫くは何も言いません。遠目に様子はみてはいますが、余程でないと黙っています。
大抵、自分から相談してきますので、その時には私の考えを話します。採用するかしないかは彼らの判断です。
娘は途上国の小学校に二度通わせたことがあります。英語しか通じない学校です。もちろん私は一度も学校にはついて行っていません。彼女が『どこででも誰とでも生きていけるか』を試してみたかったんです。
「日本よりもずっと楽しい」
と言っていたので、どこに行ってもとりあえずは大丈夫そうです。(笑)
親のエゴで『自分が見ているのが辛い』と何でもかんでも手を出すと、生きる力は育ちません。
ハムスターズについても彼ら自身に任せるのが一番良くて、甘えたいときは相手をしますが、変に手を出すと必要ないという意思表示してきます。
そういうときは、出過ぎた真似をしたなと反省するのです。
心の健康
幸福の概念は人それぞれで異なります。
私の概念が誰かに通用しないこともあるでしょう。
受精卵からニンゲンに造られる過程で、流れている母親のホルモンや神経伝達物質、生まれた時から形成されていく思考回路、食べさせられたもの、その家庭の習慣、概念、親の価値観、日本の大気、水の質、化学物質の曝露状態など、複雑に絡み合っていて自分の価値観など強制できないのです。
ハムスターたちが私といて幸せなのか、小動物カフェにいる方が幸せなのか、野生に戻すことが幸せなのかは私には今もわかりません。
前ベイビーズ
ただ、彼らと一緒に生きているという奇跡に感謝しています。私の身体を通ってこの世に出てきた別のニンゲンである子どもたちとの出会いにも感謝しています。
今この瞬間、確かに共に生きている素晴らしさは、どんな生物といても忘れてはいけないものですね。
今日も皆さんありがとう。
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