子供の頃、アスファルトで塗り固めた道路を見ていて、地球は大丈夫なんだろうか?と思っていました。
ですから、大人たちが次々と便利な物を欲しがっても憧れたりすることはありませんでした。
中学生の頃、英語の教科書にワクワクしたことがあります。
そこに載っていたのはアーミッシュ。
このくらいが人間にとっては適当な文化だと思いました。これ以上欲を出せば何かが壊れそうな気がして……。
そうは言っても公園さえない町中で生まれ、今も徒歩圏内に百貨店から自然食品店、交通機関、ドン・キホーテまで揃っていて、何も困らない環境で暮らしています。
環境ボランティアとして活動していた時、各家庭の環境負荷について努力していることを報告するチェックシートを提出したところ、厳しい担当者に云われました。
「あなたの家庭はこれ以上やることありません」
そんなはずはない(笑)チェックが甘すぎるのでは?
アフリカの村やフィジーに滞在してた時に比べたらまだまだ私たちは強欲すぎるはずなのです。
今は努力してもこのくらいです。
毎朝、チャイを作るので紅茶の葉は水気をきって床にまきます。
埃がたたないし、抗菌作用もあるそうです。
昔、祖母たちは畳に水で湿らせた新聞紙をまいて箒で掃いていたそうです。
それを真似て紅茶で。
どうせゴミになるなら有効活用してから棄てたほうがいいでしょ?
箒がけが終われば、洗面所に水をはってアロマオイルを垂らして雑巾を搾ります。
使い捨てのシートなどは無駄なので購入しません。
拭き掃除をすると精油成分で部屋の空気が浄化されますし、ゴキブリの侵入を防ぐ目的もあります。
洗面所に流す精油いりの水は抗菌や防臭にも役立つから一石二鳥です。
ささやかなことですが、家族にも少しは癒やしを感じてもらえたら嬉しいと思います。
精油だけでなくティンクチャ―も活用しています。
バラが終わる季節、毎年こうやってハーブでもエキスを作ります。
オールドローズの大半はティーにし、一部はお風呂に浮かべたりするのですが、中でもダマスクローズのレダは毎年化粧水用のバラエキスのメインにしています。
レダの土にはコニーサン達が眠るので、彼らは形を変えて私の中に取り込まれていくのだと思うと一片の花弁も大切に思えるのです。
美白に良いとされるユキノシタも、レダのマルチングとして植えてあるので別にエキスを作ります。もう10年以上育てています。
ミント類やローズゼラニウムは掃除の消毒用や虫よけに。
そして健康のためにはオリーブの葉。
家族が紅茶を飲むときにエキスを少し垂らして有用成分を取り込みます。そのために小さな苗から農薬や化成肥料は使用せず育てています。
参考 オリーブの葉の絶大な効果
彼らに合わない不自然な環境で、それもベランダで鉢植え。丁寧に育てないと命を奪ってしまいます。
水は、花や樹にあたえるというよりも土にあたえるという想いで一鉢一鉢丁寧に。土のなかにいる微生物が、バラやハーブを元気にしてくれるんですよ。
参考 土は生きている
もしも植物にも意識があったならと考えてしまうと、鋏で切ることも躊躇うことがあります。
だから、花を摘むときも、葉を切るときも
「ごめんね、ありがとう」
と心で話します。
参考 植物に触れると細胞が変異
美容においても同様で、パウダーファンデーションや美容液も、もう15年以上手作り。
精油は有り難いものです。古代から使用されているものだから、見つけてくれた人に感謝ですね。
手作り歴が長いので適当に作っていますが、肌の悩みはあまりありません。あまり年齢が気にならないのは、バラやハーブのおかげなのかも。自分で育てて共存している植物に助けてもらっているって、素敵なことだと思います。
これはヘアワックス。朝から仕事が捗るように、頭脳明晰作用のある精油を配合してあります。
こうして心をかけていると、人生がとても充実してくるんです。日本にはとても便利なモノが多くてついつい忘れがちになるけれど、きちんと恵みに感謝して生きていると、私達は地球の仲間とうまく循環して生きていけるように出来ているのだと身体で感じることができ、心が満たされます。
本来は自分の食べ物も、野生のものを自分で採ってきたいのだけど、現時点では都会のシステムの中です。
動物とも植物とも共生できる暮らしはとても幸せです。
ひとつひとつ進めていきたいと思います。
万物に懺悔と感謝を。
今日も皆さんありがとう。
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