ポジティブシンキング

10年前、天命に任せていた頃は何もかもポジティブに考えていました。でも、嘘ばかりの毎日にうんざりして、人間の言葉を聞くのが億劫になりました。

人間以外の生物しか信用できなくなりました。

なのに新しい出会いがあると、やはり目の前の人を信じたくなるし、毎日息を吐くように嘘をつく人に対しても

「これだけは本当かも」

と思いたくなるのが癖でして……(笑)

 

冷静に振り返ってみれば、自分だけが約束したことを守るのも馬鹿らしくなる毎日ですが、所謂『多様性』と自己の『潜在意識』にフォーカスしてみるとその風景は全く違ったものにもみえます。

 

人間だけが考える物語の中で、この世界に正しい事なんて確認の仕様もありません。

CP上でまるで正解に出くわしたかのように思い込んだそれは誰かの詐欺めいたお話かもしれません。

物語を描く人の意図は、なんとなく手に取る読者には伝わらないかもしれません。

つまり、本当に人それぞれ、生き物それぞれによってそれを良しとするか、却下するか分からないのです。

ですから私個人の好き嫌いは私だけの感情なのです。

 

何かで歓んだ自分はもしかしたら相手の思惑にのったただの馬鹿かもしれません。

悪意を感じる行為でも、実は嫌われる覚悟で最善の方法を提供してくれたものなのかもしれません。

物語を読む側は真の結末を知らないゆえに、浅薄で立腹しているだけかもしれません。

 

ビッグバンやビッグクランチが本当だとすると、宇宙や地球のエネルギーに抗うなんてことは人間ごときに出来るわけもないでしょう。

それでも誰かが常に地球の最善を考えるために生きていて、別の誰かは国の最善を考えるために生きていて、また別の誰かは地域を、会社を、家族をそして最終は自分の最善を考えて毎日生きているのだと思います。

それがたとえとても不器用だとしても。

 

私には未だ知らないことが山ほどあって、過去に考え出されたその『最善』の繰り返しで自分自身もこの世界で生きることが出来ました。

それにもちろん一長一短はありますが、おかげで安全に子育てが出来ました。

個々の命の長さに差異は在るでしょうけど、家族は全員、歓喜も幸福も、また悲哀も知ることが出来ました。

野生動物の狩りのように、命を懸けて食べ物を手に入れる必要はありませんでした。

良い時代に生きてきたと思います。

沢山の人と出会うこともでき、同じ生物でも価値観がこんなに違うのだと知ることが出来ました。

 

日本の義務教育制度のおかげで学び気づけたことに対して、多少なりとも恩返しをしたいと思い周囲に伝えてきたつもりですが、ニーズに応えるのが仕事だと考えているので、傍らにいる人さえ良しとしない営業を自分でするのは不自然です。

前述したように、皆最善の道を模索し毎日選択しています。

ニーズがあるものは引き受けました。

ニーズもないのに何かをするのは傲慢で、教えるのももってのほかだという迷いが常に生じています。

ですから動植物に畏敬の念を持つように、何があっても無くてももう一度ニンゲンにもそれを持ちたいと思います。

 

ただ、私自身が見たくなかっただけなのです。

誰かのつらく哀しい顔を。

食べるためでない動物の殺戮や、切り倒される樹々を。

人間が人間を差別することや、同種で争う世界を。

 

でもまぎれもなく、私自身もその世界の一部として命を繋いできました。

 

どんな命も最善がそれなのだとしたら、全てが愛すべき魂なのでしょう。

だから誰も恨まず。

ジャッジせず。

もはや好き嫌いがあることも馬鹿らしく……

 

本当の天命に任せるなら、やっぱりこれしかないでしょう。

 

必要ならそこに在って必要なければ淘汰される

 

自分から見る誰かも、誰かから見る自分も。

きっと地球が組み込んだ必然的な流れなのだと思います。

10年前の溢れ出るような愛と感謝ではなく、嘘にまみれた世界を通り過ぎたゆえの愛と覚悟。

イメージは深く冷たい愛です。

 

今日も、シャイニーが私の背中をツンとつきました。

ロッピーが娘に相手をしてくれと全力で反抗しています。

エンジェルが抱っこしてくれと私を呼び、20年来育てている苺はもう何世代もを経て、実をたくさんつけてくれました。

 

でも何も知らずに剪定した梅の木は怒って実をつけなくなり、人間都合で外灯を浴びまくったバラは皆元気が無くなりました。

何とか助けたくて畑に移動させたものの、自分の畑を持たない私はバラたちを地植えにすることもできません。

そんなことすらできません。

 

私には何もできません。

 

でもこれが今の私の最善なのです。

きっと皆さんもそれが最善なのでしょう。

 

万物に愛を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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