前回ご紹介したあの活動的な彼の奥さんがママエスタ
彼女の献身的な仕事には頭が下がる。
主婦の中の主婦。
尊敬すべき女性。
井戸や薪で原始的な生活
彼女の家には電気ガス水道が通っていない。
キマンボが突如連れてくる客人にお茶を出すのも、日本のようにキッチンでガスコンロをひねるだけという容易なものではない。
離れた井戸から汲んできた水。
小屋の中で薪に火をいれて、石を積み、その上に一つ置かれた鍋。
お湯を沸かすのにも一苦労なのである。
そして彼らの育てる鶏の貴重な卵をたっぷり使ったチャパティ。
正真正銘平飼いであり、餌も自分たちで育てるもの。
市場では卵はバラ売り、そしてとても高価だ。
昔の日本と同じ。卵はごちそうなのである。私もここの市場では滅多に買えない。
おまけに彼らの農園の作物は完全無農薬、有機栽培である。。
デザートにマンゴーを出してくれる。
美容業界では有名な、これまた正真正銘アフリカンマンゴー。
彼らに日本でのマンゴーの価格を伝えるとびっくりしていた。
このような背景が分かった上でいただく食事は、私の身体の中で高価なレストランの料理よりもずっと栄養になるのだろうと思う。
ママエスタのチャパティとハーブティー
愛と感謝
そういうわけでチャパティには愛が満載なのだ。
チャパティはたいてい一人に三枚は焼いてくれる。
いつも笑顔で出してくれるけど、とても大変な仕事だと思う。
薪と石を積んだ簡易かまど。
フライパン一つ。火の加減を調節しながら一枚ずつ丁寧に焦がさずに焼いていく……。
水道がないので、衛生管理も簡単ではない。
食前食後にはいったん沸かして冷ましたぬるま湯を手洗い用に持ってきてくれる。
私は日本からハイビスカスのハーブティーを持参したのだけれど、彼らの農園にもあって、私が今まで飲んだどのハイビスカスティーよりもおいしいブレンドで提供してくれた。
ポットから半分だけカップに注がせてもらうと
「なぜもっとたくさん淹れないの?」
「おかわりは?」
好きなだけ食べて飲めばよいと言うスタンス。
感激すぎる。
薬用植物
ここではマラリアが身近な病気の一つだ。赤ちゃんがマラリアに罹患すると村人も騒然となる。
私は予防接種も何もせずに来てしまった。
かわりに精油をたくさん持参した。古代から伝わる植物の恵みだ。
キマンボもかなり薬用植物の知識がある。
これはマラリアに効くという樹皮らしい。
もし長期で滞在するなら、これで薬の代用品を作ろうと思った。
夫婦ともに愛情に溢れている。
幸せとはこういうことを言うのだと思った。
他国に行って高級レストランで食事をしたりリゾートホテルに宿泊することにもともと興味はなく、どちらかと言えばローカルな 場所で人々に寄り添い、その地に少しでも融合できる方が嬉しい。
『彼らの村で共存できるだろうか。』そんなことを考えながらいつも異国に降り立っているような気がする。
一期一会の思い出が積み重なっていく。
MamaEsta 本当にありがとう。
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